「世田谷ラジウム」発見されなかったら…ガンマ線の外部被ばく続いた

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   穏やかな秋晴れが続くなか、都民の不安を掻き立てた東京・世田谷の高濃度の放射線。発生源は福島原発とは無関係で、民家の床下に置かれた「ラジウム226」であることが分かった。

最大で毎時600マイクロシーベルト

   世田谷区が13日(2011年10月)、強い放射線が検出された板塀付近を再度調べたところ、民家の壁の下部から異常な放射線が出ていることが判明。壁を壊し床下を調べたところ、段ボール箱に入った木製の箱に高さ7センチほどのガラス瓶と棒状の細いガラス瓶数十本が入っており、瓶の中には粉末状のラジウム226が入っていた。ラジウムは最大で毎時600マイクロシーベルトの放射線量を示したという。

   ラジウムは医療用や工業用に使われているが、なぜ民家の床下にラジウムが置かれていたのかはナゾ。民家の所有者によると、昭和28年ごろ購入した建売住宅で、今年2月まで高齢の女性が一人で住んでいた。女性の夫は10年前に亡くなっており、医療とは無関係だったという。現在は空き家になっている。

迅速だった市民団体と区の連携

   専門家によると、今回のラジウムはガンマ線の外部被ばくの影響が考えられるという。ラジウムがあった場所の真上は女性の寝室になっていたが、区によると女性の健康状態には問題がなさそうだという。

   司会の小倉智昭「ひょうたんからコマ。原発の問題がなかったら気付かなかったですね」

   経営コンサルタントのショーン・マクアードル川上は次のように語る。「今回、思ったのは、行政が広く薄くになりがちなサービスに対し、市民団体のほうが細かくて深く、早いタイミングで協力体制ができていてよかった。行政と市民団体、ボランティア団体の協力関係ができていくといいと思う」

   これで一安心とはいかない福島原発初の放射線問題。これをきっかけにそうした協力体制が広がればいい。

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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