東京電力・福島原発の事故による放射能の影響は首都圏にも及んでいる恐れのあることが改めてわかった。きのう12日(2011年10月)、東京都世田谷区は区内で毎時2.7マイクロシーベルトの放射線量が測定されたと発表した。また、横浜市港北区では1キログラム当たり195ベクレルの放射性ストロンチウムが検出されていたことがわかった。
「突如、線量計がピーヨ、ピーヨと鳴り出した」
「最初は桁が間違いではないかと思った。信じられなかった」と世田谷区長の保坂展人も驚いた様子だ。現場は近くに小学校や幼稚園がある住宅街の一角の区道で、通学路にもなっている。
コメンテーターの松尾貴史(タレント)は以前住んでいたすぐ近くだという。松尾は昨日、帰宅途中に線量計で測ったところ、あるポイントに近づくと、突然、線量計が「ピーヨ、ピーヨ」と鳴り出し、数値は2.5を示した。
「でも、ほんの2、3歩離れると、元に戻る。極めて局地的なポイントです」
毎時2.7マイクロシーベルトという数値は、年間被曝量に換算すると14.2ミリシーベルトで、国が避難の目安としている20ミリシーベルトよりは低い。そばを通るだけでは健康への影響はないという。
調査のきっかけは、区民から「個人的に測ったら高い数値だった」との情報だった。専門家は、雨水が溜まってことが原因ではないかとみている。
横浜市のストロンチウムはマンションの屋上の側溝の堆積物から検出された。ここでも、自宅マンションの泥を民間の研究施設に調べてもらったら検出されたという通報でわかった。ストロンチウムは骨に蓄積されやすいといわれているが、今度のケース、除染すれば人体への影響は特段問題ないようだ。