「公務員の給料」本当に安い?民間準拠にこんなカラクリ

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   埼玉・朝霞の公務員宿舎「凍結」で、安住財務相は「若い国家公務員が家を持つのは大変だ。宿舎はあってもいいのではないか」と語った。大企業に較べて給料が安いからというのだったが、「朝ズバッ!」が検証した。

大企業のホワイトカラーが基準

   国家公務員の現在の平均年収は638万5000円。民間の給与と同じにという人事院勧告で決まっているのだが、その民間の平均は634万5000円でたしかに同じ水準ではある。

   これに経営コンサルタントの北見昌朗が異論を投げた。人事院の民間給与調査には「カラクリ」があるというのだ。具体的には次のようなことだ。

   (1) 調査対象は約1万の事業所だが、条件がある。企業規模が50人以上で、かつ事業所規模も50人以上の事業所。企業の人数は多くても、事業所の人数が50人以下だと対象にならない。総事業所数588万6193のうち、この条件を満たしているのは16万4231で、全事業所のわずか3%にすぎない。人事院は「公務員は大きな組織なので、人数の少ないところは対象としない」のだという。

   (2) 非正規社員は含まれない。去年(2011年)10月現在で非正規従業員は全従業員の38.7%にもなるが、これは対象外。

   (3) 職種を公務員と同じホワイトカラーに限定。工員や運転手などブルーカラーは対象外。人事院は「職種が同じでないと参考にならない」という。

   北見はこれを指して、「この調査では国民の水準が出るとはいいがたい。しかも調査した事業所名を公表しないなど不明朗だ」という。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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