例年なら最盛期を迎えているはずの宮城県の漁港のサンマの水揚げがピンチに立たされている。サンマの水揚げ日本一を誇ってきた気仙沼漁港は例年の1割程度。気仙沼市や東松山市、女川町など3市3町が実施している新築や増改築の一時的に制限で、港湾施設の再建がはかどらないためだ。
復興しても「誰もいなくなってしまう」
気仙沼市の水産加工業者は、「やっていいということであれば自己資金を使ってでも復興する。しかし建築制限なので、造ったあげくに、ここは道路が広がるから移転してくれなどと言われかねない」とぼやく。この業者は気仙沼では身動きとれないため、岩手県釜石市に持っていた工場に拠点を移し事業を続けていくという。現地を取材したリポーターの岸哲也は、「建築制限が延びれば、いずれ復興した時には企業がいなくなって空洞化している事態になりかねない」と報告する。
文
モンブラン