東京電力は2月(2011年)以降11月まで9か月連続で電気料金を値上げしていた。これ震災とも原発事故とも無関係。知ってました? 街で聞くと、主婦のみなさんはさすがに知っていた。「知ってます」「納得がいかないですよね」「節電に協力したのに、料金は下がってない」
平均的家庭で月658円の負担増
東電によると、30アンペアの契約で月の消費290キロワットの家庭のモデル計算では、2月に6324円だったものが11月には6892円と658円も高くなる。この夏の節電で、昨年より大幅に電気代を節約した家庭でも、かなりの部分が値上げで帳消しになってしまう。誰しも先行きが心配になる。
これは総括原価方式という電気料金の決め方による。人件費、燃料などの原価に一定の利益を上乗せした合計額を料金とするものだ。足し算の結果をすべて消費者に請求できるという、企業としてはまことに楽ちんなもの。法令では原価は「能率的な経営のもとでの適正な原価」となっているので、原発事故の賠償費用の上乗せはできないと専門家はいう。問題は何をもって「適正」というかだ。
原価には人件費、燃料、修繕、広告宣伝、福利厚生、減価償却、研究費、美品・消耗品、さらに寄付金がある。東電の給料水準は高い。福利厚生も手厚く、宣伝・寄付と聞けば、原発関連補助金から大学への助成、メディア対策とか、先の「やらせ」の類いまでが浮かぶ。
司会のみのもんた「なんでこんなシステムになったんですかね」
北川正恭(早大大学院教授)「それより、適正とだれが決めるかですよ。勝手に決められちゃあね。わたしも値上がりしてるのを知らなかった」
みの「独占企業で広告って、どういうこと?」