国が責任を持って除染をしなければならない高濃度の放射線汚染地域が、群馬県や千葉県にまで及んでいることが分かった。これまでの「点」の調査から、文科省が初めて地表面に付着した放射性線量を含む空間放射線量の調査を行った。
チェルノブイリ「汚染区域」と同レベル
調査をもとにした汚染マップを見ると、福島第1原発周辺は極めて危険な赤、黄、緑に塗られ、さらに放射性セシウムが年間3万ベクレル以上を示す青い帯が群馬県北部の山間部や千葉県柏市まで延び、東京都や埼玉県の県境にまで達している。この青い帯はチェルノブイリ原発事故で「汚染区域」とされる3万7000ベクレルに匹敵する数値だ。放射線防護学が専門の野口邦和・日本大専任講師は次のように話す。
「これまで山間部の汚染状況は分からなかったが、全体状況が把握できて、良い資料になると思う。ただ、濃度の高いところの地表を細かい間隔で計測しないと、このままのデータでは除染そのものには使いにくいでしょうね」
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モンブラン| 似顔絵 池田マコト