ノーベル賞受賞者3日前に死亡―生存者対象の規定どうなる?

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   ノーベル医学・生理学賞が3日(2011年10月)夜発表された。ところが、受賞した3人のうちの1人が3日前に亡くなっていたことが分かった。ノーベル賞は死亡している人は受賞対象にならない。さてどう判断されるのか。

自ら開発したがん延命治療で4年間闘病

   受賞したのは米スクリプス研究所のブルース・ボイトラー教授、仏ストラスブール大のジュール・ホフマン教授、米ロックフェラー大のラルフ・スタインマン教授の3人。ボイトラー教授とホフマン教授は生まれながらの自然免疫の仕組みを解明、スタインマン教授は外敵にさらされてできる獲得免疫で大きな役割を果たす樹状細胞を発見し、感染症やがんなどの治療法開発に貢献した。

   スタインマン教授は4年前にすい臓がんを発症、自分の研究成果から生み出された治療法でこれまで延命してきたが、受賞発表3日前の9月30日に68歳で亡くなった。在籍している大学の学長が家族から聞いて明らかになった。

   ノーベル財団の規則では、すでに亡くなった人にはノーベル賞は与えないことになっている。しかし今回は、「受賞者が生きていると仮定のもとで誠実の決定されたもので、これは真実」と判断され、受賞は変更されないという。

携帯電話に知らせ来ていたけれど…

   スタインマン教授の妻は「夫の携帯電話にノーベル委員会から知らせが来ていました。すぐに子どもたちを起こして『神様どうしましょう』と叫びました。夫が生きていればとても喜んだと思います」と大喜び。

   司会の小倉智昭「本来、これからも学術的にご活躍下さいということで、1億円ぐらいのお金を頂けるのかもわかりませんけど…。亡くなった方には受賞させないという考え方は、国民栄誉賞とはえらい違いですね」

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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