埼玉・朝霞の公務員宿舎建設は5年間の凍結となった。野田首相はきのう3日(2011年10月)、わずか15分間の視察で「腹を固め」、都心の宿舎は売却となった。現地で反対を続けている住民は「凍結だと、また知らないうちに始めちゃう。中止じゃないと」と批判する。
これは道理。もともと事業仕分けで「凍結」だったものが、野田が蔵相のときに「解凍」。先月の衆院で追及を受けたときは、「いま変更は考えていない」と答弁していたのが一転「凍結」だ。柔軟といえば聞こえがいいが、普通は融通無碍という。
役人官舎あるの日本だけ
自民党の大島副総裁は「ぶれる」なんて古くさいいい方。ぶれたって止まればいいんだ。みんなの党の渡辺代表の方がわさびが効いてた。「凍結だと、野田さんが辞めると解けちゃう」
5年という期間について、安住財務相は「震災の集中復興期間」と言ったが、元通産官僚の岸博幸氏は「復興増税は10年間。なぜ5年なのか。結局、宿舎(建設)は残すということ」という。
司会のみのもんた「公務員宿舎というのは、日本だけ?」
岸「日本だけです。国家公務員は30万人。自衛隊を入れると50何万人だが、自衛隊などは必要だろうが、21万8000戸も要らない。財政赤字削減で消費税も増税する中で都心はなくしました、代わりに朝霞を作ってよというのは筋が違う。大阪、愛知のように全廃したところもある」
杉尾秀哉(TBSテレビ報道局解説・専門記者室長)は「1戸当りの建設費が1500万円だから、民間を借りて家賃補助にした方が絶対に安い」
岸「1度決めたことはやりたがる。宿舎は持ちたがる傾向がある」
河合薫(健康社会学者)「役職によって違うんですか」
岸「都心は幹部、郊外は若手。だから、高い給料の幹部が都心の豪華なところに住んでいる。赤字のなかでこれをやってるのは非常識の部類に入る」