やっぱり、料金は水増しされていた。4兆円に及ぶ福島第1原発事故の賠償金捻出のため、東京電力の資産査定や経営見直しを進める政府の第三者委員会「経営・財務調査委員会」が28日(2011年9月)にまとめた報告書で明らかになった。
総括原価方式ならなんでも転嫁
報告書では、高すぎる電気料金の不当性を指摘し、東電が1兆円としていたコスト削減を2兆円に、さらに7400人のリストラを要請している。また、地域独占・総括原価方式も問題視。電気料金の算定根拠とされているさまざまな見積もりについて、過去10年間分を調査している。それによると、実際にかかる経費より約6186億円も上乗せされていたことが判明した。総括原価方式では、発電、送電、電力販売、設備投資などの費用に、固定資産の3%を上乗せして電気料金を算定する。さまざまな経費が増えれば、自動的に電気料金を上げられる仕組みとなっている。
高すぎる人件費、多すぎる社員
司会のみのもんたは「儲けまで上乗せして、これが原価ですなんて許されないことだ」と怒りの表情を見せた。コメンテーターの与良正男(毎日新聞論説委員)は「東電が普通の企業になると宣言してからおかしな体質に変貌していった。1社独占という驕りがあったのだろう」と言う。
吉川美代子(TBS解説委員)「こんな理不尽がまかり通るなんて考え等らない。政府は何をしていたのでしょう」
委員会は高すぎる人件費についても、従業員約5万3000人の約14%に当たる7400人を2014年3月末までに削減すべきだとするリストラ策を提示。みのは「社員約6万人、関連会社を含めれば10万人近くになり、人件費だけでも膨大なものになる。値上げの前にそれを減らす努力をする方が先だろう」と言葉を強めた。発送電の分離も同時に議論しなければ、電力改革にならない。