東電「福島原発賠償」上から目線の説明・受付に怒り爆発

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   東京電力は27日(2011年9月)から、福島第1原発事故で損害を被っている事業者を対象にした損害賠償請求の受け付けを始めたが、ここでも批判が噴出している。

「わかる人を連れてこい。バカヤロー」

   東電の説明会が22日に開かれたが、「はっきり申し上げられない部分がありまして…」という担当者のあやふやな対応に怒りが爆発した。「わかる人を連れてこい。バカヤロー」という怒りの声が飛ぶと、会場にいっぱいに拍手が起こった。そしてこんな声も。

「この請求書類はあなたたちの会社が勝手に決めたことだ。ここにいるみんなの要求を聞いて書類をつくって下さい」

   怒りのあまり事業者たちは次々と途中退席していった。

   怒りの背景にあるのは、東電が一方的に決めた賠償の内容だ。たとえば、「新しい設備の購入分は補償の対象にされない」「どれだけに補償金を出すのか具体性がない」「観光業で受けた風評被害について減収の20%は賠償の対象外」「土地・建物などの財産の補償算定方法がない」「いったん請求書を出したら、後日の請求ができなくなる可能性がある」など限りがない。

   避難勧告が出されている福島県双葉町で電子部品の工場を経営していた男性は、いわき市内で再建の準備を進めているが、「机一つ買うにしても新規で買うものは補償が出ない。といって、元の工場には入れないし…」と不満をぶちまける。

担当者は右往左往。顔見せない経営トップ

   司会の羽鳥慎一もきょうだけは厳しい。

「(東電の)社長さんも定期的に出てきてご自身で話をした方がいい。全然出てこないでしょう。矢面に立たされているのはああいう(担当の)人たち。上の人はどう思っているのですかね」

   補償なのか賠償なのかにも話が及び、神田瀧夢(エンターテイナー)は「補償というと上から目線で言っている気がする。補償ではなく、きちんと賠償の形でやって欲しい」

   原発の事故現場や被災者たちと直に対応している社員は、平身低頭で努力している姿は見えるが、救いようがないのはまったく顔を見せない会長、社長以下の幹部たち。東ちづる(女優)が吠えた。

「半年も経ってこの事態を東電は把握できていないということ。謝罪の気持ちとか誠意とか、加害者という認識が伝わってこない。損害賠償請求には第三者が入るとか、他者の手を借りるほかないのでは」
文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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