宅地が丸ごと沈んだ!「滑動崩落」分かってたら買わなかったのに…

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   9月13日(2011年)の放送で大反響だったため、「都市部の土砂災害」の第2弾。日頃からの住宅地の裏のガケだけでなく、住宅地一帯がまとめて沈み込む「滑動崩落」が危ないという。滑動崩落ってどんな土砂崩れなんだ!?

10軒近くがマイホームに大きな亀裂

   茨城県東海村の南台団地の一部地域では、10軒近くの家のガレージや軒先に15センチ以上の亀裂が入り、住人たちが避難している。原因は谷や沢を埋めた造成地での「滑動崩落」。文字通り、土地が滑り出して起こる崩落だ。

   造成する前に谷や沢はだった土地は地下水が溜りやすく、大震災の揺れで地下の水圧が上がって地面ごと滑り落ちる。被害にあった住民は「(こういう土地だと)わかっていたら家を買いませんよ」とため息をつく。

   しかし、この土地では建て替えはできない。ある住民は「住宅メーカーに相談したら、建て替えは不可能だといわれて」と肩をおとす。古い地図では谷や沢だったことがわかっても、35年前の分譲地では時効。法律の対象外なのだ。

   年の土砂崩れが専門の横浜国立大学・谷和夫教授(横浜国立大学)はこう解説する。

「谷や沢を埋めた盛土がどこにあって、危険かどうかを早急に調査する必要があります。首都圏で起こればさらに多くの住宅が被災しますから」

   有働由美子キャスター「自分の家の土地を調べる手段はありますか」

   谷教授「地方自治体に担当部署があります」

   自宅がどんな土地に建っているか、国土交通省のデーターベースでもチェックできるようだ。

土砂崩れ防止工事300万円

   では、土砂崩れを個人で防止・補強することはできるのか。

   井ノ原快彦キャスター「自分の家のガケ崩れは誰が費用を負担するの?」

   谷和夫教授「被害の範囲、境界線によって不動産会社や隣家との話し合いになります。最悪は裁判のケースもあります」

   個人で防止工事をした東京・八王子市の井原江太郎さん宅の壁を見に行くと、高いブロック塀は数メートルおきに金属補強の板が埋め込まれている。その中に排水孔(奥行5メートル)を穿つた一体型の補強。

   「費用は約300万円。マイカー1台の金額で安心を買いました」と井原さん。谷教授はガケ崩れ防止のチェックポイントは「塀の継ぎ目に草が生えていたら隙間がある証拠。隙間はモルタルで埋めること。さらに排水孔の詰まりを除くこと」とアドバイス。とくに、草が枯れるこれからの時期は、きれつがはっけんしやすいという.土砂災害を引き起こしそうな所は都内だけで3700か所もある。大雨が多いこの時期はとりわけ注意が必要という。

(磯G)

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