福島県二本松市・小浜地域のコメから国の暫定規制値と同じ1キロ当たり500ベクレルの放射性セシウムが予備検査で検出された。今朝の番組では、セシウムが検出された農家を取材。改めて東京電力の賠償の在り方に疑問を投げかけた。
米の汚染を検査した県は公表前、予想外の数値に検査方法の誤りを疑い、検査をやり直す異例の対応を取っていた。それでも数値はほぼ変わらず、「なぜこんなに高いのか」と衝撃を受けている農業関係者や自治体の姿を放映。
現地の農家「爆発しそうな怒り」
井上貴博アナウンサーが「二本松市は東京電力・福島第一原子力発電所から30キロ以上も離れており、避難地域外なので賠償の対象外となっています」と説明。「今年春の作付け前の土壌検査では問題なしとされ、今年の米作りが始まりました」と補足した。
司会のみのもんたは「春の検査で大丈夫だったものが今になって、というのは福島の原発事故の影響としか考えられない。それなのに、賠償の対象外というのは無責任ではないか」と語気を強めた。
そして、セシウムが検出された農家と電話で結び、みのが「今のお気持ちは?」と問いかけると、農家は「爆発しそうな怒りを感じている。東電からはいまだに何の連絡もなく賠償もされないとなったら、自分たちはどうしていいのかわからない」とくすぶる怒りの心情を語った。
「なぜ動こうとしない」
さらに、たわわに実った稲穂の映像を見ながら、みのが「このお米はどうするのですか」と問うと、農家は「処分するしかない。これから本調査をするということだが、例え規制値を下回った結果が出ても、誰も買ってくれないでしょう」と落胆している様子を伝えた。
コメンテーターの八塩圭子(学習院大学特別客員教授)は「この段階に来て、これだけの被害が広がっているということがわかっているのに、東電から何の連絡もないというのは問題。なぜ、自分たちから動こうとしないのか」と東電の姿勢を批判した。
みのも「今の役員には全員辞めてもらって、東電をニュートラルな企業に変えるしかない」と突き放した。東電はどこまで真剣に、被害者のことを考えているのか。