検証の必要あり!「放射能つけちゃうぞ」藪の中のまま大臣辞任
「サンデー毎日」は鉢呂辞任のあとの定例会見で「報道のあり方についてもう一度考えてもらいたい」と、オフレコ懇談を記事にしたのはおかしいのではないかと発言した輿石東幹事長へ批判の矛先を向ける。放射能つけちゃうぞ発言は9月8日で、「死の町」発言は9日だったが、フジテレビを除いて1日遅れの9月10日の報道になったことについて、各社にアンケートをしている。ほとんどの社が「死の町」発言で閣僚の資質に疑問を持ったため報道するべきだと判断したとしているから、放射能つけちゃうぞ発言があったとき(その通りの発言があったかどうかははっきり書いていない)、重大な問題発言だと思ったわけではないようだ。
もちろんオフレコでも報道すべきはやるべきで、弱腰になるなと、オフレコ懇談自粛や取材拒否を目論む輿石幹事長の情報統制には怯むなとしている。朝日のように「放射能つけちゃうぞ」という発言内容が微妙に各社違うことについては、アンケートはしたようだが、おそらくどこも答えなかったのだろう。触れていない。
大臣になったばかりで、被災地住民の神経を逆なでする発言は軽率の誹りを免れない。だが、「放射能つけちゃうぞ」というバカな行為がなければ辞任までいったであろうか。その重要な発言が藪の中である。バカな大臣がバカな発言をしたというだけで終わりにするのではなく、新聞、テレビ、週刊誌はいま一度、この件に関して検証してみる必要がありはしないか。
そのうえで、情報統制を強めようとする輿石幹事長に戦いを挑めばいい。都合のいいときは大本営発表をそのまま載せて、都合が悪くなると情報統制だと騒ぐのでは、メディア不信はますます強まるばかりである。