野田佳彦首相とオバマ米大統領の初めての首脳会談が21日(日本時間2011年9月22日)、ニューヨークで行われた。オバマは「同盟関係を21世紀に適したものとして近代化していきたい」と述べ、野田は「宿題を一つ一つ解決して安定した政治を実現するのが野田内閣の使命と考えている」と応じ、会談後「基本的には個人的な信頼関係を築く良いスタートを切れたと思う」と語った。
米側も大統領選控えて余裕なし
「大きな一歩になるといいのですが、アメリカでは大きく報道されていますか」と司会のみのもんたが、ワシントン支局の津川卓史に聞く。
津川「正直いって、そんなふうには報道されていません」
ウォールストリート・ジャーナルが事前のインタビュー記事を載せたぐらいだという。会談時間も30分。通訳を交えてだから実質はその半分だ。しかも、後に国連加盟国による昼食会が控えており、延長はできないという設定だった。
今回の会談で目立ったのはオバマのきつい調子。沖縄の米軍普天間飛行場移設についても、「結論を出す時期が近づいている。そろそろ解決していこう」と早期進展を迫った。来年の大統領選を控え、オバマとしては政権浮揚につながる実利を求めている。日本が全力でやりますと言っても、言葉だけでは信頼されるパートナーにはなれないという。
「首相1年交替」の日本外交じゃ「あいさつ」で終わり
スタジオのコメンテーターの北川正恭(早稲田大学大学院教授)はその背景について、「アメリカも余裕がなくなってきている。日本に成果を出せ、出せというのもその表れ」と見る。
みの「会談時間が少ないなら、沖縄県民の気持ちをどう思っているか、直接訴えることはできなかったのか」
北川「それは何年間、首相をやっていないと無理。『初めまして、これはどうだ』というのは言いにくい」
毎年、首相の顔が変わる今の日本外交にはできない相談だ。それを聞いて、みのは「オバマさん、このスタジオに来てくれないかな」と言う。みのもコメンテーターもなぜか触れなかったが、映像にはファーストレディーとして外交デビューを果たした仁実夫人も登場した。白いブラウスに黒っぽいスーツ。首相に劣らず地味に見えたが、同時テロの跡地、グラウンドゼロでは時折、涙を浮かべながら説明を聞いていた。