福島花火の打ち上げ中止―抗議電話ほとんど女性から

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   『福島産』を巡る風評被害が想定外の花火にまで拡大した。愛知県日進市で18日(2011年9月)、岩手、宮城、福島の東北3県の復興を応援するための花火大会が開催された。ところが、福島・川俣町で作られた花火・スターマイン80発が放射性物質を心配する市民の抗議で急きょ打ち上げ中止になった。

業者は区域外のうえ製造は昨年

   市や市商工会の実行委員会によると、花火大会では3県で作られた花火を打ち上げる予定で、16日に新聞などに告知したところ、福島県で製造された花火について5件の問い合わせがあったという。

   そこで実行委が製造元である業者の作業場などの放射線量を調べたところ、0・4マイクロシーベルトと低レベルだったため、ホームページで安全であることを告知したという。

   しかし、今度は「中身の安全性は確認したのか」など15件のメールや電話が寄せられ、打ち上げを断念した。

   福島・川俣町は一部が原発事故で計画的避難区域に指定されているが、製造元の業者は区域外。しかも、納品した花火は昨年製造したのもで、放射性物質が付いている可能性はないという。

背景に「政府の情報に不信感」

   苦情が出るとは主催者側も「想定外」だったらしいが、わざわざ放射性物質を空に向けてまき散らすことはないというイメージなのだろう、抗議の電話はほとんど女性だったという。

   スタジオでは、司会の羽鳥慎一が「過剰反応かなとは思うのですが、抗議するのも分からなくはない面がありますね」とコメントに困ったふう。

   スピードスケート五輪金メダリストの清水宏保は「国の正確な情報発信がない。自己管理をどうすればいいか自分でも分からない」と政府を批判する。

   月刊『ゲーテ』編集長の舘野晴彦は「ちゃんと正しい情報が伝わっていないからこういうことになる。被災者の人を助けようと思って、逆にひどく傷つけてしまった。今後は、事前に十分な調査をしない限り、こういうことはやっちゃいけない」と安直な応援を諌めた。

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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