東電「手順書墨塗り」で隠したい「その時トップ2人の不在と無為」

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現場は判断できない「廃炉」にするかどうか

   これを読んでいる方は、私が事故直後の3月13日に公表した「地震のとき北京で勝俣東電会長と一緒にいた」ということを思い出してほしい。あとになって清水社長も奈良方面にいたことが判明するのだが、東電の決定権を持つトップ2人が震源地から遠く離れ、東電本社で2人が揃ったのは、どう考えても地震が起きてから丸1日近くが経ってからのはずである。原発事故は現場だけで判断できるはずがない。廃炉にするかどうかを含めて、トップの決断がなければ動きがとれなかったはずである。

   私は東電の不幸が日本人全体の不幸になってしまうのではないか、そこのところをしっかり検証してくれと新聞を含めたメディアに話したのだが、どこも検証したところはないようだ。

   この記事を読んで、東電が隠したいのは非常時には、現場はもちろんだが、トップが即断するべきことも細かく書いてあるのではないか。しかし、そのトップ2人とは満足に連絡さえ取れなかった。そのことを含めて東電は隠したいのではないか。この私の推測はそれほど間違っていないのではないか。ページに載っている勝俣東電会長が自宅から出てくる写真を見ながら、私は考え込んだ。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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