「安っぽい詠嘆、みせかけの純朴さと、貧相な抒情、傲慢なへりくだり、嘘の弁解、名声への執着、悟り自慢といった虚飾の匂いがする」
これは「週刊朝日」連載、嵐山光三郎の「コンセント抜いたか」からの引用である。この文章は相田みつをの詩を批判しているのだが、その詩を引用して、見せかけの庶民派をアピールした野田佳彦総理へのみごとな批判にもなっている。よく、売り家と唐様で書く三代目といわれるが、民主党の3代目総理になった野田も、続々と噴き出す大臣たちの不祥事を見る限り、民主党を「売り家」と書く日も近いようである。
任命した大臣ばかりでなく、野田自身にまつわるスキャンダルも次々暴かれている。外国人からの献金問題もあったし、週刊朝日「『怪しいタニマチ』疑惑の接待」では、競馬予想情報提供会社や不動産、墓地・霊園事業などを手がけるオーナーで、2004年5月に2億4000万円の脱税容疑で逮捕、有罪判決を受けた人物から、前原誠司政調会長がパーティー券代として計100万円、同じく野田総理が計80万円、蓮舫行政刷新相が計120万円の政治資金を受け取っていたと追及されている。
キャバクラ嬢にバラされた野田首相秘書「変態ぶり」
側近にもろくな者がいないことを「週刊文春」が暴いている。野田が財務相のとき大臣秘書官に任ぜられ、いまも野田のところに在籍するベテラン秘書の何ともバカバカしいが、看過できない「性癖」騒動である。秘書官(当時)は今年2月(2011年)にフラッと入った赤坂のキャバクラ嬢をたいそう気に入り、金に糸目を付けずチップを周りにばらまき、支払いも現金だったという。店ではどんな会話を楽しんでいたのか、そのキャバクラ嬢がこう語っている。
「自分の(男性器の)元気な姿をケータイで撮ったものやハメ撮り写真を見せてきたり、同窓会で会った女性とエッチしたとか…」
性事のことばかり。早朝電話をかけてきたり、大臣が閣議でいない間に彼女を相手に「テレホンセックス」に興じていたというのだ。アホらしい話ではあるが、こんなことも女にバラされてしまうほど危機管理ができない側近がいたのでは、野田の隠しておきたい「過去」さえもどんどん流失してしまうかも知れない。