こよみの上では秋のはずが、連日の真夏日。運動会シーズンを迎えた小学校で、練習中に熱中症で倒れる児童たちが続出している。
予定通り進めないと他の授業にしわ寄せがくるというわけか、猛暑の中の強行練習が気になる。
「要警戒」「要厳重警戒」でも強行
15日(2011年9月)にも群馬県玉村町の町立南小学校で運動会の練習中に41人の児童が体調を崩し病院に搬送された。玉村消防署の救急救命士によると、「児童が訴えたのは手足のしびれ、腹痛、頭痛で、2~3人の児童は自分で歩くのが困難だった」という。
鎌田文子校長は「朝、外に出て今日はうんと暑いという感じはなかった」というが、隣接する伊勢崎市の午前9時の気温は27・3度。南小学校周辺の湿度は66%で熱中症の危険度では「要警戒」に当たる。それでも練習を強行。しかも小4の女子生徒によると「ハチマキをしていて帽子はかぶっていなかった」とか。これに懲りて学校は2日後に控えた運動会を大幅にずらすことにしたという。
また、同じ時刻に千葉県山武市の大富小学校でも、運動会の練習中に児童8人が体調を壊し救急搬送された。気温は30度近くまで上がっていて「要厳重警戒」の状態だった。
9月になっても1週間で救急搬送930人
消防庁によると、今月5日から11日までに熱中症で救急搬送された人は930人に達しているという。小学生の子どもを持つ長嶋一茂(スポーツキャスター)は、「うちのは来週ですが、運動会というと子どもも頑張る。異変に気づくのは先生なので、そこをどうやって気付くかですよね」と話す。
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モンブラン| 似顔絵 池田マコト