拉致問題交渉再開のカードに使え
なぜ小型木造船で波の荒い日本海を脱北ルートに選んだのか。
李「中朝国境は大変な警備状況で、とくに朝鮮半島の西側は厳戒態勢。それに比べて日本海側はちょっと甘い。行こうとしてもほとんど失敗し、海の藻屑と消えてしまうと見ていて、チェックが緩いのでそこを衝いたのかも。
個人の所有が認められていない船を入手するのが一番難しい。計画的でお金もかかったはず。おそらく1年分の収入を全部注ぎ込んで手に入れたのでしょう」
東ちづる(女優)が「日本が保護したことで北朝鮮はどう捉えるのでしょう。それに対し拉致問題を抱える日本政府はどのように対応すればいいのでしょうね」と聞いた。
李「亡命ではなく、漂流したのだと召還を要求してくることは間違いない。召還に応じなければ『自国民を拉致した』と言いがかりをつけてくるでしょう。
拉致問題を含め、日朝交渉は3年間まったく行われていない。今回は、これを厄介者扱いしないで、交渉の場を設けて本人たちが亡命を希望していること、韓国に引き渡すことをはっきり伝え、その場を利用して日朝交渉の再開につなげるいいチャンスと思う」
外交素人の民主党にそんな芸当ができれば少しは見直すのだが。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト