八ッ場ダム「初めに建設再開あり!?」国交省が手前味噌の検証

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   八ッ場ダム(群馬県)の建設中止は、民主党政権のマニフェスト「コンクリートから人へ」でムダな公共工事の象徴だった。以来2年、 建設を求める地元や1都5県知事と関係はぎくしゃくしっぱなしで、大臣も今回で4人目。そこへ国土交通省が13日(2011年9月)、建設是非の検証結果というのを発表した。その内容は「建設した方が安い」というもの。誰しも「ホントかよ」と聞きたくなる。

「作り続けるのが一番安い」

   検証は専門家によって行われ、ダムを建設した場合と河川改修などを行った4つの場合とを比較した。その結果、治水効果に必要な経費はダム建設の方が安いと出たという。説明を受けた知事らは「これでいい。この2年間はなんだったんだ」とニンマリ、地元も「早期に建設を」と言う。

   これに不快感を表明したのが、民主党の前原誠司政調会長だ。建設中止の検討を決めた時の国土交通大臣である。「当時の大臣に事前の説明がない。極めて不愉快だ。新内閣ができて10日目に出して来るとは」と反発、官僚への不信感をむき出しにした。政調会長の前原は政策の実質的な決定権を握っているから、一波乱は必至だろう。

調査・着工から60年もたってまだ未完成

   ダムの必要性について十分な検証もしないでマニフェストにしてしまった乱暴さをいう声もあるが、そもそもこのダムは、当初の目的からどんどんふくれあがった「建設ありき」の典型だった。調査・着工から60年も経ってまだできないダムなんか要らないというのも現実だ。しかし、周辺都県は大変な金を投じてしまっている。

   司会の加藤浩次 「マニフェストで決めたから中止。必要性はたいして調べてなかった。そうじゃない?」

   キャスターのテリー伊藤「そこがよくわからない。民主党だって調べたと思うから、両方を並べればいい。前原さん怒ってたね」

   加藤「治水するんならダムの方が安いということですかね」

   森圭介アナ「前原さんの時はムダな公共事業をなくす方が先だった。前提が違う」

   加藤「出してる数字ってホントに正しいの?」

   菊地幸夫(弁護士)「結論が先にある可能性は十分ある」

   テリー「近県はみな金を出してるから、それをどうするかと怒っている」

   結局、そこだ。すでに金をかけたんだから、さらに上乗せしても作るか。これまでの金は捨て、もう金をかけるのをやめるか。後者になったことは未だかつてない。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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