能登半島沖「脱北船」―北朝鮮トップ交代で「日本へ脱出」増えそう

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   小さな木造船で750キロも荒海を渡ってきた。能登半島沖で発見された北朝鮮の脱北者を乗せた船について、「朝ズバッ!」は8時またぎを中心に特集を組んだ。司会のみのもんたは「よくもこんな小さい船で日本海を渡ってこれた」と驚く。

今回で3例目

   木造船が発見されたのは13日(2011年9月)の午前7時半頃。石川県・能登半島沖の日本海で「ハングル文字が書かれた船舶が航行している」と地元の漁業関係者から通報があり、第9管区海上保安本部(新潟)の航空機が出動、珠洲市の西約25キロ付近の海上で、男女9人が乗った長さ約8メートルの木造漁船を確認した。

   乗っていたのは男3人と女性3人。そして、小学生ぐらいの子供が3人。「責任者と名乗る男が北朝鮮から出港してきたなどと話しています。船内にGPS(衛星利用測位システム)もなく、救命胴衣もなかったようです。また、米や漬物などの食料品はありましたが、水は底をついていたといいます」とアナウンサーの加藤シルビアが伝える。

   みの「そんな装備で日本海に出て大丈夫だったのだろうか」

   井上貴博アナ「むしろ、小型の木造船の方がレーダーに探知されにくいという特徴があるようです」

   日本に脱北者が漂着した過去のケースとしては、「1987年1月に漁船に乗った家族など11人が福井港沖で見つかり、亡命を希望したので台湾に移送されました。また、2007年6月には青森県に男女4人が乗った小型船が着岸し、今回で3例目です」(加藤)

副業で漁業営んでいる軍人

   脱北者が海を渡って日本に来る背景を北朝鮮事情に詳しい毎日新聞の鈴木琢磨編集委員が解説した。

「中朝国境の警備が厳しくなり、陸づたいで逃げるのは難しい。逃げるなら海からという方法しかない。また、北朝鮮の軍人には副業で漁業を営んでいる人が多い。それだけ、船が手に入りやすい」

   現在9人は海保の事情聴取を受けているが、今日にも入管当局が日本への仮上陸を認め、関連施設に移す見通し。みのが「パスポートもない人の仮上陸が認められるのか」と疑問視すると、コメンテーターの若狭勝(元東京地検特捜部副部長・弁護士)は「人道的見地からということで認められることがある。最終的には本人たちが希望すれば韓国に送られるのではないか。その方が、日本にとってもありがたい」とコメントした。何がありがたいのか良くわからないが、北朝鮮トップの交代にともなって、日本への脱北者も増えそうだ。

文   ナオジン| 似顔絵 池田マコト
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