ニューヨークで9月12日(2011年・日本時間)に行われたテニスの全米オープン車いすの部(シングルス)決勝で、国枝慎吾選手(27)が前人未到の3年連続4度目の優勝を決めた。
司会の羽鳥慎一「僕らもすごいと思うけど、障害のある人たちにはほんとに勇気を与えた。大変な男ですよ」
「モーニングバード」はニューヨークと中継を結び、国枝選手が出演した。
ロンドン金メダル「日本選手で最短距離」
国枝は今回の優勝をこう振り返る。
「こんなに緊張したのは初めてで、緊張のあまり手がガジガジになり、1セット目は取られたけれど、2セット目からは『これはロンドン(パラリンピック)の練習試合なんだ、思いきって行こう』と臨んでうまくいきました。
目標はロンドンでの金メダルこれだけですね。『挑戦』という言葉が一番好きなんです。自分自身の可能性に挑戦していく人生を歩みたいなと思っているんです」
グランドスラムを1年で達成
野球少年だった国枝が脊髄腫瘍を発病し下半身麻痺になったのは9歳の時。11歳で車いすテニスを知りはじめた。07年には全豪オープン、ジャパンオープン、全英オープン、全米オープンの4大大会で優勝し、史上初のグランドスラムを達成。08年の北京パラリンピックではシングルスで金メダルを獲得している。
国枝が通うテニススクールのパーソナルトレーナー、安見拓也さんは「人間じゃないですよ。生涯でグランドスラムを制覇するというのがテニスプレヤーの夢なのに、彼は1年で制する偉業を成し遂げた」とベタ褒め。
なでしこジャパンも結構だが、マスコミの国枝の扱いは小さい。朝日新聞は12日夕刊で「健常者」の全米オープンの記事のなかで、国枝の談話を含めわずか8行足らず、見出しもなかった。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト