母村を助けろ!豪雨災害・奈良十津川村支援に北海道・新十津川町

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   「母村」という言葉をご存じだろうか。「ぼそん」と読む。生まれ育った国のことを「母国」というが、それと同じような意味で「母なる村」のことだという。「ニュース 目のつけドコロ」コーナーで取り上げた。

122年前の水害で2600人集団移住

   台風12号で死者・行方不明10人以上の被害を出し、孤立状態が続き、土砂ダムの決壊など2次災害が心配されている奈良県十津川村。この村の支援にいち早く名乗りをあげた自治体がある。1200キロ離れた北海道の新十津川町だ。実は、新十津川町にとって、奈良県の十津川村は「母村」だという。

   話は122年前に遡る。十津川村は、明治22年(1889年)にも豪雨に襲われ、村の4分の1の610戸が被害を受け、168人が死亡、約3000人が家屋や田畑を失った。壊滅的な被害だったのだろう、この惨状を目の当たりに体験した2600人が北海道への集団移住を決意、いまの新十津川町に移り住み、新しい町を切り開いた。

   このことは、先祖代々語り継がれ、町と村の絆は強い。菱形の中に十字のマークの町章、村章も同じだ。相互訪問などの交流が続き、今年(2011年)も7月に小中学生が十津川村を訪れたばかりだった。神社も分霊、秋の祭りには毎年、十津川村からも参加する。今年(2011年)は9月3日から5日にかけて開催されたが、とても参加できる状況ではなかった。

文   一ツ石| 似顔絵 池田マコト
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