民主党の新しい代表に野田佳彦・財務相が決まった。きょう30日午後に首相指名。本人も「Who is 野田?」というように、知名度は低い。なにをどこまでできるのかも人によって見方は異なる。
「スッキリ!!」はこれを政治評論家の三宅久之、田原総一朗、経産省大臣官房付の古賀茂明3氏に聞くというお手軽作戦で切り抜けた。面白いものを拾うと―。
小沢グループ「強引な切り崩し」裏目
東日本大震災の復興・復旧では、「経済再生にもなる。災害で60兆円が失われたということは、60兆円の需要があるということだ」(田原)、「これまでより整然と進むだろうが、官僚主導になる心配がある」(古賀)
増税については、「だれがなっても増税にはなる。それを正直にいった」(三宅)、「国民や企業が稼げない仕組みのまま増税というのは、いずれ行き詰まる」(古賀)
総じて、田原は「強いリーダーを求める状況にふさわしい」。三宅は「増税路線で悪循環になるのは困る」。古賀は「静かに沈んでいく。これがいちばん心配」
代表選の結果について、司会の加藤浩次が「(敗れたのは)小沢派の力が弱まったからでしょうか、作戦ミスでしょうか」と、日本テレビの首相官邸クラブキャップの佐藤圭一に聞いた。
「作戦を間違えた。1回で決着を狙ったが、強引な手法に反発が出た」
鹿野道彦農相が2回目の投票でジャケットを脱いでいたのが話題になった。事前に「脱いだら2位の候補へ」と示し合わせてあったのだという。小沢陣営の強引な切り崩しに、鹿野派の52票が野田に流れた。
どのタイミングで増税やるか
宮崎哲弥(評論家)は「真の勝者は霞が関。古賀さんのいう通り。増税も所得税、法人税という基幹税は問題。経済を上向かせてから増税というのが筋だ」
キャスターのテリー伊藤「企業はがんばっている。経済を良くするのも企業だ。政治家は自分たちが良くするんだと勘違いしている」
香山リカ(精神科医)は人間に関心があるらしい。
「期待されるのは、精神的、情緒的に壊れない人。野田さんはぶれないのかなぁという感じはある」
焦点は党人事、とりわけ幹事長がだれになるか。これで野田政権の方向が見えるはず。加藤が「人事の見通しは?」と聞いたが、佐藤は「わかりません」(笑い)