これが国難の真っ只中にある政治か、と呆れてしまう民主党代表戦だ。前外相の前原誠司が22日夜(2011年8月)のグループの会合で「代表選出馬の方針を固めたようです」(モニバド)ということで、すったもんだの様相に一段と拍車がかかった。
野田財務相、海江田経産相は様子見へ
前原出馬で大きな影響を受けるのが、前原グループ票を当てにしていた財務相の野田佳彦。記者から「それでも出馬される意向ですか」と問われ、「職責を果たすのみです」と、どうやら出馬の意向は変えないらしい。
辞意を表明しながら代表選出馬の意向を明らかにしていた経産相の海江田万里は、前原出馬で「状況を見極めたい」と23日に予定していた出馬表明を見送った。
そんな中で、代表選のカギを握るのが党内最大グループを束ねる小沢一郎。あの小沢降ろしはどこへ行ってしまったのか。恥知らずといわれようが、候補者たちは一斉にすり寄り始めた。これに危機感を感じた脱小沢陣営が、前原を脱小沢の旗頭に立て出馬させたとの報道もある。またぞろ党内の結束ができなかった菅政権の二の舞を演じるつもりなのか…。
まさに震災復興、原発問題はそっちのけ、国民不在のあり様に、コメンテーターの男性雑誌『ゲーテ』の編集長、舘野晴彦が吠えた。
「いろんなメンバーが出て大連立とか増税だとかいろいろ言っているが、一番大事なことは原発事故のこと。放射性物質をどう止めるか誰も発言していない。
前原さんは20年ぐらいかけて脱原発をやっていくというが、本当に脱原発なのか、なんで20年もかかるのか。本当に注意深く見ていく必要がある」
文
モンブラン