前原誠司前外相(49)が民主党代表選へ立候補することになった。世論調査で人気の高い前原の出馬で、代表選の様相はガラリと変わってくるが、「朝ズバッ!」のコメンテーターの面々は、政策よりも数合わせに走る民主党の動きを厳しく批判した。
民主党最大グループとの取り引き
司会のみのもんたが疑問を呈する。
「僕は民主党という党がだんだんわからなくなってきた。いろいろあって、やっと決めた小沢一郎元代表の党員資格停止処分を解除しょうという動きがある。これはなんなのですか」
小沢率いる党内最大グループの支持を取り付けたいがために、その見返りに解除をという取り引きだ。
杉尾秀哉(TBS解説・専門記者室長)は「おかしいですよ。状況は何も変わっていないのに、解除する理由はなにもない。処分のもとになった小沢氏の政治資金をめぐる裁判はこれから始まるのですよ」と憤然として言う。
みの「立候補する一人ひとりに、解除するのかどうか聞いてみたい」
8月27日(2011年)告示、29日投開票という代表選のスケジュールについても、みのは「この日程でちゃんとした政策論争ができるのか」と言う。杉尾は「あまりにも早すぎる。民主党はいつもパッパ、パッパと代表と決めて失敗して、今度だめなら本当にもう終わりだと思っているのか。その覚悟が民主党の議員一人ひとりにあるのか」と厳しい。
「ポスト菅」反小沢では何も決まらず、親小沢では不透明政治
三屋裕子(スポーツプロデュサ)「自民党の首相が次々変わった時、民主党は何を言っていたか。散々批判したことと同じことをやっている」
出馬見送りの姿勢だった前原が立候補の意向を固めたことについて、杉尾は「はじめ推すつもりだった野田佳彦財務相では勝算が薄い、このままでは自分たちが主流派でなくなるかもしれないと、その辺のこともあって、追い込まれての決断だ」とみている。
尾崎弘之(東京工科大学教授)「誰がなっても大変だ。反小沢サイドが当選すると菅首相と同様に物事が決まらない。逆に小沢支持サイドだと、小沢さんが全部決めるようになるので政策決定のプロセスが不透明になる」
代表選が始まる前から、新代表への期待よりも悲観的観測が強い。