「被災地ニセ医師」だまされた阿部レポーター再び取材―相手が上手

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   石巻でボランティアの医師と称して医療行為をしていた男を、「スッキリ!!」も7月11日(2011年8月17日)の放送で取り上げていたが、取材したのは阿部祐二レポーターだった。その時の映像を見ると、男は赤い短パンにマスク。取材に「米田きよし」と名乗って、「(ボランティアは)一生懸命なので、働きすぎてしまう」などと語っていた。きょう(8月17日)の放送では、なぜか男にはモザイクがかけられている。

   朝日新聞が8月10日付の「ひと」欄で取り上げ、12日には「ニセ医師の疑いがある」とお詫びと記事の削除を載せた。男は今月はじめから、それまでねぐらにしていたキャンピングカーを置き去りにしたまま姿を消している。

   男は阿部に「医師国家資格認定証(厚生労働省)」というカードを示し、4月末に石巻社会福祉協議会が資格を確認したときも提示していたが、これがインチキ。そんなカードは存在しない。

「カードは偽造。医療は医学書で覚えた。自首しますよ」

   阿部があらためて名刺の電話番号にかけてみると、何度目かに男が出た。その際の内容は次のようなものだった。(直接録音・放送を拒否)

   「医師免許は持っているが、海外だ。どこかはいえない。日本のは持ってないから医師法違反でしょう。カードは韓国の友だちが偽造してくれた。医療のノウハウは医学書など全部覚えてしまう」

   男は日本財団がNPOに支給している助成金を申請し、100万円を受け取っていた。接触のあった人たちの話だと、金の話ばかりしていたという。

   阿部が「金が目的か」と聞くと、「金が目的ならキャンピングカーを出したりはしない。100万円ごときで人生を変えるようなことはしない。目的はボランティアだ。(100万円は)炊き出しなどに使って、ほとんど残っていない」

   日本財団は「炊き出しや心のケアをしたいとメールで問い合わせがあり、職員が活動状況を見て助成を決めた。小児科医とあったので疑わなかった」といっている。宮城県警は医師法違反で捜査しているが、男はこれについて「自首しますから放っておいてください」といったという。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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