「人事権者は私であります」
海江田経産相が胸を張って断行した経産省の原発関連3トップ人事は、「更迭」ではなく通常の順送り人事でしかなかったが、扱いも勧奨退職で退職金が大幅に上積みされることが明らかになった。
1000万円プラスで6000~8000万円
退職する3人は経産省事務次官の松永和夫(59)、資源エネルギー庁長官の細野哲弘(58)、原子力安全・保安院長の寺坂信昭(58)。ANNの試算によると、上積みは松永が18%、細野、寺坂が23%で、額にして1000万円以上という。
経産省OBで慶応大教授の岸博幸は「これは何の責任もないと判断したのと同じこと。海江田大臣は国民に説明する義務があります」と批判するが、海江田は「退職金はまったく承知しておりません」
では、上積みされて退職金は総額およそどのくらいなのか。試算では松永が8000万円、細野、寺坂が6000万円程度という。吉永みち子(作家)は「こういう事態になっていて、減額どころか増額というのはとてもじゃないが」と、言葉が見つからない様子。
平林亮子(公認会計士)「いま、退職金について一般企業は業績悪化のためになくしたり、減額する方向で動いているところが多い。普通に見て高いなというのが正直なところ」
まるで責任を取らない官僚、政治主導を掲げた政権が今や官僚のいいなり。これで国民は納得できるかどうか。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト