イギリス・ロンドンの暴動は4日目を迎えても収まらず、地方都市にも波及して略奪や放火が相次いでいる。小松靖アナがこのニュースを伝えている最中、日本人女性が暴徒に襲われケガをしたという速報が入った。
日本総領事によると、ロンドン市内に住む30代前半の日本人女性が8日深夜(2011年8月)、暴動に加わっていた男女11人に囲まれ、所持金を盗まれたうえ転倒して頭に軽いケガをしたという。
暴徒、警察ともインターネットで呼び掛け
暴動の発端はロンドン北部のトットナムで起きた黒人射殺事件。黒人の発砲に警察が反撃したと見られていたが、その後の調べで黒人は発砲していなかったことが判明した。この警察のミスが引き金になって、失業などで溜まった若者たちの不満に火が付き、インターネットの呼びかけなどで暴動が拡大していった。10日には商店街を略奪から守ろうとしたボランティア3人が暴徒の運転する車にひき逃げされ死亡した。
一方、警察もフリッカーと呼ばれる写真提供サイトに防犯カメラに撮影された画像を流し、商店に押し入り略奪する犯人の早期逮捕を目指している。
金もない存在感もない若者
こうした若者の不満は世界同時不況のなかで共通していると、コメンテーターの玉川徹(テレビ朝日ディレクター)が次のように解説する。
「イギリスが真っ先に増税し、歳出を切る方向に向かった。それが若い人を雇わない方向に向かった。金もない存在感もない若者が暴力に向かうのは必然だった。これがアメリカに飛び火するかもしれないし、日本にも来るかもしれない」
その若者共通の道具がインターネット。司会の羽鳥慎一は「扇動するのも鎮めるのも今やネットなんですよね」と言う。