福島第1原発事故以来、飲料水からはじまり水産物、農産物と放射線量の検査対象が日毎に増え、今や24時間態勢で対応しても検査は追いつかずパンク寸前という。
茨城・監視センターお盆休み返上24時間態勢
茨城県ひたちなか市にある県環境放射線監視センターは、これまで野菜や魚など延べ2000検体を検査してきた。そこへ今月1日(2011年8月)から肉牛の全頭検査が始まった。お盆休みを返上し、24時間態勢を組まざるを得ない状況だ。
さらに、政府が収穫期を迎える米の放射性物質についての検査も指示。来週からは米の検査が加わるが余裕はない。センターの橋本和子部長は「どれが今一番(検査を)必要とされているか、調整して進めていくことはありうる」という。
なかでも深刻なのは、出荷時期を迎えている早場米の産地。茨城県河内町の米農家は「早場米は8月になるとガクンと安くなる。3日ぐらいで全然変わってしまう」と戦々恐々。町は500万円を投入して簡易放射線測定器を導入したが、町の検査だけでは出荷できず徒労に終わっている。
東北各県はパンク寸前!
司会の羽鳥慎一が「茨城以外、他県も同じような状況なのですか」
取材したリポーターの答えは「茨城県は東海村など原子力施設が多いので、検査施設が充実している。他県はもっと大変なのではないかといわれています」だった。
それにしても震災から明日(8月11日)で5か月が経過。いまだに遅れる政府の対応、遅れる検査、進まない東電の補償。すべてが後手に回っており、いつまともに機能するのか見通しもつかないとは…。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト