スペイン、イタリアに波及
アメリカだけではない。ヨーロッパでも財政危機はスペイン、イタリアにも波及しようとしている。日本の財政も深刻な状況となっており、S&Pの格付けは上から4番目の「AAマイナス」だ。こうした世界的財政危機が一連のドル安・円高の元凶となっている。
財政建て直しのためには、歳出を切り詰め、歳入を増やさなくてはならないが、民主主義国家では選挙があるため、政治家が国民に負担を強いる政策を打ち出しにくい。だが、甘いことばかりでは財政危機は募る一方だ。
ちょうど日本では、特例公債法案を巡り、バラマキの是非が議論され、次の民主党の代表選では増税が争点になるとみられている。今回の世界経済危機、対岸の火事ではない。身近で、しかも根の深いところにありそうだ。
文
一ツ石