「被災地高速無料化」悪用―水戸ICで入り直せばタダ

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   東日本大震災の被災地の復旧・復興支援を目的に、6月20日(2011年)から始まった東北地方の高速道路無料化を悪用するトラックが後を絶たない。

   奥平邦彦アナウンサーは「たとえば、福岡から東京へ荷物を運ぶ場合、最短の高速道路を使えば料金は3万6000円になります。でも、高速料金を浮かせるために遠回りをし、水戸インターチェンジ(IC)でいったん下りて再び同じ水戸ICから乗れば、都内までの高速料金はタダになります」と伝える。

付近は大型トラックが路地裏まで

   「朝ズバッ!」は高速無料化を悪用するトラックが集中する常磐自動車道・水戸IC付近の様子を取材した。IC出口から出て来たトラックが数分後には再び常磐道上りに吸い込まれていく。

   IC付近の住民は「たくさんのトラックが路地の中に入ってきて、通学途中の子供たちのすぐ脇をかすめて走り去っていきます。ハラハラドキドキでした」

   ところが、最近は路地の中に入ってくるトラックが激減した。

奥村「トラック協会の呼びかけや、路地の入り口に設置された立て看板が一定の功を奏したようです。しかし、新手の悪用手口が判明しました」

   今度は出口から出て来たトラックは右折を3回繰り返し、またIC入口へ戻っていく。

国交省「悪用続けば今月で打ち切り」

司会のみのもんた「対策が後手後手に回るからこんなことが起きる。蛇の道はヘビ。注意とか呼びかけだけでは悪用はいつまでもなくならない」

   コメンテーターの池田健三郎(経済評論家)は「高速道路無料化は麻生政権の時から始まった。しかし、その成果がどれほどのものなのかは、その後の歴代政権は検証せず、民主党政権に受け継がれてしまった。もう1度原点に戻り、これまでの評価をする必要がある」と語り、柿崎明二(共同通信編集委員)は「国交省は悪用がなくならなければ無料化は今月いっぱいで打ち切るとしている。しかし、打ち切りとは東日本経済の復旧・復興を止めるということ。短絡的に考えて欲しくはない」と話す。

   遠回りすれば、それだけ時間もガソリンも食うし、水戸ICまでの通行料金が上乗せになるはず。それでも安いというわけか。悪知恵の働く輩はどこにでもいる。

文   ナオジン| 似顔絵 池田マコト
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