国会議事堂をバックに男女が奇妙なダンスをする「ポッキー」のCMを見た覚えはあるだろう。ほかにも、「アデランス」の新庄選手とか木村カエラ のプロモーションとか……。これらのユニークな振付けがいま注目されている。誰が振り付けているのかと上田まりえアナが訪ねた。振付家業「エアーマン」というのだそうだ。
振付家業「エアーマン」
ダンススタジオに現れたのは男女5人。みんなが「エアーマンです」という。 ユニットなのだった。全部で7人 。「多分、日本では初めて」という。手がけるCMは年間約1000本。世界3大広告賞でもグランプリを総なめという実力と人気だ。
この日に顔をそろえたのは、ストリートダンサー出身の杉谷一隆さん、タップ出身の菊口真由美さん、ストリートの左東小幸さん、クラシックバレー出身の海藤莉那さん、ジャズダンス出身の野本清さん。異なるダンスの面々だから、まずは話し合いだという。
「1人の考えだけだと自分の得意分野になっちゃう」
数人で取り組むことで、より客観的な提案が可能になるのだそうだ。年齢層も10代 から40代と幅がある。
「CMを見る人は不特定多数。年齢もバラバラだから、それが見て面白い、かわいいというものを割り出す。(話し合いは)ミニマムのリサーチの場」
例の「ポッキー」では、「今の日本を元気に」という壮大なテーマを投げられた。いろんな場所でやりたいという監督のキーワードがあって、150パターンくらい振付けをしたそうだ。その結果が国会、魚市場、遊園地、タクシー…になった。
「CHOYA」などの「がにまたダンス」は不思議な動きが興味をもたれ、スガシカオのライブでは会場が踊り出した。「振付け冥利につきます」と杉谷さんはいう。
文
ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト