稲わらも汚染されている中で、今年の新米は大丈夫か。当然でてくる不安を受けて、新潟などの米どころで異変が起きている。政府は収穫期を前に、米の放射能検査を実施する方針だが、はたして主食の米の安全は保たれるのかどうか。
JA北魚沼「昨年産の古米は完売状態」
都内のスーパーの米販売コーナーの前で、男性が「今日は米を40キロ買った。これで半年分は確保したが、できれば1年分は確保したいね」
別の米穀店の店主は「一人で100キロ以上買った人もいます」
こうした消費者は今後も増えそうだが、米どころでは昨年収穫された古米が4~5割アップで取引されているという。ブランド米の「魚沼産コシヒカリ」の産地、新潟県魚沼市のJA北魚沼の担当者は、「例年だと、この時期は昨年収穫した古米が800トンほどが倉庫に残っているが、今年はわずか80トン。3・11以降すごい引き合いがあり完売状態」と驚く。
汚染米がブレンドされる心配
政府は収穫の前と後の2回、念入りに検査するよう18都府県の自治体に指示する方針だが、肉牛汚染の例もあり信頼を取り戻すのは難しい。肉牛と違って個体識別番号のない米は、流通段階で多少クロでもブレンドしてしまえば見分けがつかない。そんなことが発覚したら影響は計り知れない。
コメンテーターの東ちづる(女優)は「徹底的に検査をしていただかないと。農家の方は収穫することで達成感を味わえる。農家の方たちは今、その収穫が怖いと言っているんですよ」という。
文
モンブラン