なでしこジャパンに国民栄誉賞が贈られることが決まった。キャプテンの澤穂希選手は「大変な賞をもらったが、まだ実感がわかない。時間がたてば実感が出てくると思う」といい、宮間あやは「栄誉賞をもらったからと浮かれてはいられない。ロンドンオリンピックの予選もすぐだから、気を引き締めたい」と話す。ちっともはしゃいでいないのは、国民栄誉賞などよりももっと大事なものが彼女たちにはあるからだ。
応援、心配してきた親たちは大喜び
手放しで喜んでいるのは、選手よりもむしろの家族だ。澤の母親の満壽子さんは「最高です。こんなことがあってもいいのかと思うぐらいです」と満面の笑みだし、近賀ゆかりの父親で寿司店を営む雅志さんは「優勝のおかげで店の売り上げが3割ぐらい伸びています」となでしこ効果にニンマリ。
それはそうだろう。世界一になるまでは、「嫁にもいかず、ボール蹴りばかりやってて大丈夫か」と、応援しつつも心の片隅では心配していたに違いない親たちだ。それが「国民的ヒロイン」とされたのだから、うれしさもひとしおだろう。
リポーターの井上貴博アナウンサーは「団体の受賞は今回が初めて。選手22人とスタッフ13人の35人全員に贈られます」と伝えた。
文
ナオジン| 似顔絵 池田マコト