中高年がなぜかハマる「数学ブーム」達成感たまらん!

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数学的思考で見えてくるまったく違う世界

   混沌とした社会のさまざまな問題にヒントを与えてくれそうな「いかにして問題をとくか」(G・ボリア著、柿内賢信訳)も売れている。企業の立て直しを手掛ける32歳のコンサルタントの男性が、この本の効果を実感したのが母校、東大の漕艇部立て直しを依頼された時という。100年以上の伝統を誇り、五輪選手を輩出したこともある漕艇部だが、ここ数年は新入部員が激減し成績不振に喘いでいた。新入部員を増やし、立ち直る手立てを考えてほしいと依頼され、まず考えたのが「なぜボート部に魅力を感じないのか」という新入生への聞き取り調査だった。

   しかし、見ず知らずの新入生に時間を割いてもらい、質問をぶつけるのは難しい。悩んだ末にひらめいたのが「いかにして~」に書かれていた「似た問題を置き換えて考える」でだった。新入部員や先輩部員に入部した時の動機や魅力を語ってもらい、新人勧誘のパンフレットを作製した。これが受けて入部が急増したという。

   国谷「数学好きの大人たちが増えて、どんなことが期待できますか」

   竹内「科学技術立国の日本は数学ができる人が増えないと困ります。ブームに参加する大人が増えればその子どもたちも数学が好きになり、科学技術が盛んになると思う」

   話はそれるが、鳩山前首相は東大工学部応用物理・計数工学科卒、菅首相も東京工業大理学部応用物理学科卒で共に数学には強いはずで、政権奪取当初は難問を解き新しい日本へ向けて動き出すものと期待した。

   ところが、あの鳴り物入りのマニフェストは今や雲散霧消寸前でペテン師との声も聞こえてくる。政治の世界も数字そのもののはずなのだが…。

NHKクローズアップ現代(2011年7月27日放送「大人がはまる『数学ブーム』の謎」)

モンブラン

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