静岡県島田市を襲ったゲリラ豪雨で軽自動車が水没、運転していた女性が天井の隙間に残っていた空気で奇跡的に助かるという出来事があった。
冠水した高架下「大丈夫と思ったんですが…」
事故が起きたのは27日(2011年7月)の午前8時半過ぎ。島田市横井にあるJR東海道線の高架下の市道が冠水し、走行していた71歳の女性が運転する軽ワゴン車が水没。エンジンが止まり、車内に水が流れ込んできた。
大竹真レポーターが現場から伝えた。
「高架ガード下は急な下り坂となっています。対向車が見えないほど坂がきつく、そこに水がたまっていました。女性は直前までそれに気づかず、突っ込んでしまったようです」
島田市内では午前8時からの1時間に73ミリのゲリラ豪雨が降った。運転していた女性はそのときの様子をこう話す。
「坂を登り切ったところでは、車が数台走っていたので、大丈夫だろうと坂を下ったんですが…」
キャスターのテリー伊藤「何らかの警告が出されていなかったのだろうか」
大竹「ガードのところに通行禁止という表示と赤色灯も回っていたそうです。ただ、車の運転席からは見えにくいところにあり、気づきにくいようでした」
通報受けただちにレスキュー隊出動
それにしても、71歳の女性が天井際の空気だけでよく助かったものだ。
大竹「携帯電話を持っていて、水が天井近くまで来る前に外部に連絡を取っていました。また、現場の周囲は民家が多くて人目に付きやすかったことも幸いしました。現場近くの家の2階から見ていた人が、水没と同時に119番通報をしたそうです」
駆けつけたレスキュー隊員が車の窓ガラスを割って女性を救出した。通報から約15分。水は天井のすぐ下まで上がってきていて、「あと数分遅かったら女性の命は失われていた」と大竹。
テリー伊藤「助かって本当に良かった。車のマフラーに水が入り込んだだけでもエンジンが止まるということがある。ゲリラ豪雨は本当に怖い」
各気象台によると、ここしばらくはゲリラ豪雨に要警戒だそうだ。