中国の高速鉄道事故をめぐり、「日々、驚きの連続です」(司会のみのもんた)
今度は地中に埋めた列車の掘り起こす一方で、賠償に早く応じた遺族には奨励金が加算されることで合意したという。内外の批判をかわそうと、幕を急ぐ中国当局の支離滅裂ぶりが浮き彫りになっている。
「原発村」と「鉄道村」
スタジオに上海出身の作家・莫邦富さんが生出演し、日本の『原子力村』に似ているという中国鉄道省の実態を明らかにした。莫は支離滅裂ぶりの原因は、監督官庁でありながら事業のプレーヤーでもある鉄道省にあると指摘する。日本の『原子力村』と同じように、中国政府内で改革が最も遅れた『鉄道村』があり、「鉄道省対中央政府、鉄道省対中国国民」という構図が複雑に絡み合っているという。
今回の事故で鉄道省は追突した先頭車両を粉々に破壊して地中に埋めてしまったが、当初、地元警察はこれに抵抗した。さらに、脱線した列車を高架から地上に吊り落とすときも、2次災害防止のために中止を求めたという。しかし、鉄道省の権力は地元警察の力の及ぶところではなかった。
メディアも「真真相」許すな
莫「メディアは『真真相』、真相の前に作られる真相はごめんだと追及しています」 すると、異例といえる最高検が乗り出して、証拠となる列車を掘り起こして捜査に当たることになったという。
内野雅一(週刊エコノミスト編集委員)「中国批判をするが、ある意味で堂々とやっている。日本の場合、東電の原発を考えると隠ぺいとか隠しながら物事を動かしている。やり方は違うけど、根本的には同じような体質を持っている。中国もおかしいが、日本もおかしいよねという目線が必要と思う」