家族失った被災者の「グリーフ(悲しみ)ケア」…4か月後の今がつらい

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「1人じゃないなんてテレビ、いまいましい」

   高橋匡美さん「今の心の中は怒りなんですね。八つ当たりかもしれませんが、いまどんな広告やテレビ、パンフとか見ても、『ご冥福をお祈りします』と決まり文句が入っている。心から思ってくださっているんでしょうけど、いまいましく感じます。

   テレビでよく『あなたは1人じゃない』っていいますね、見るたびに、じゃあなんで私は1人でここで苦しんでるんだろうって」

   竹澤さおりさん「テレビでも何か月の節目とかいうが、なんか焦らされているような。だからなんだみたいな。私たちの気持ちは置いていかれてる」

   竹澤守雅さん「地震どうでしたと聞かれると、『息子亡くしました』と応えるのが嫌で嫌で。買い物に行ってたところや散髪にも行けなくなった」

   竹澤さおりさん「同じ立場の人から声をかけてもらうのはわかるけど、そうじゃない人からの気遣いは、素直に受け入れられない自分がいる。すごく性格が悪くなったような気がして疲れる」

   取材した森本さやかアナは「同じ被災者でも、家をなくした人、肉親を亡くした人では違う。まして被災しなかった人だと、親友であってもなかなか本音で話せない。だからグリーフケアが必要なんです」と伝える。

   司会の小倉智昭「前からあったもの?」

   伊藤隼也(医療ジャーナリスト)「アメリカでは医療保険のなかに入っているが、日本では組織化されていない。被災地にも『心のケア』という張り紙はあるが、それではすまない。自立の道を開く必要がある。いまは臨床心理士、看護師、精神科医などがやっているが、組織化は国民的な課題だと思う」

   グリーフケア「分かち合いの会」は、毎月第3土曜日に開いている。詳しくは「仙台グリーフケア」で。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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