「中国高速鉄道事故」救助活動もいい加減!終了後につぶれた車両から2歳児

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   中国高速鉄道の追突・脱線事故は、まるで何事もなかったように発生から38時間後の25日(2011年7月)、早々と運行が再開された。

   福島第1原発でも似たようなところがあり立派なことは言えないが、「朝ズバッ!」は事故の舞台裏で起きたメンツ優先、人命軽視、報道統制など、中国当局の首をかしげたくなる対応を取り上げた。

両親行方不明「列車と一緒に埋められた?」

   時速100キロで追突した先頭車両は、先端部分を粉々に破壊した後、穴を掘って埋めてしまったのにはビックリしたが、まだ驚くことがあった。運行再開を優先するため、さっさと救助活動を打ち切った後で、2歳の女児が20時間ぶりに列車内から救出されたというのである。しかも、病院を探したところ女児の両親は行方不明で、「列車と共に穴に埋められたのではたまらない」と批判の声が上がっている。

   事故原因について鉄道省の報道官が記者会見したが、「落雷による設備の故障」とだけしか説明しない。ふだんから当局のこうした対応を目にしている記者も、これには堪忍袋の緒が切れたのか、「どうして逃げるんだ」と詰め寄る一幕もあった。インターネットには「世界で一番速い棺桶だ」など、人災を揶揄する書き込みも殺到している。

当局から強い「報道規制」

   批判の広がりに神経をとがらせる当局が報道統制に出てきた。メディアを管理する共産党中央宣伝部が、中国人記者の携帯電話に次のようなメールを送信してきたという。

「温州の鉄道事故は『災難中の愛情』をテーマに報道せよ。なにか疑問視したり、誇張したり、連想させるような内容は禁止。個人のミニブログにも転載してはいけない」

   また、テレビやラジオ関係者には「バックに流す音楽にも留意せよ」と指示する念の入れようだという。中国事情に詳しいジャーナリストの富坂聰はこう話す。

「列車を穴に埋めたのも、もう終わりですよ、普通に走っていますよ、騒ぐのは止めて下さいというサインですね、明らかに。政治結着でおしまいという、こうした幕引きは日常茶飯事です」

   TBS解説室長の杉尾秀哉「これで世界第2のGDP大国ですから。そうなっていないということですね」

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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