東電OL殺害事件「DNA鑑定で新事実」再審になるのか?

全国の工務店を掲載し、最も多くの地域密着型工務店を紹介しています

   1997年に渋谷区内のアパートの空き室で東京電力の女性社員が殺害された事件で、新たな事実が判明した。この事件では、ネパール人の男性が殺害して4万円を奪ったとして無期懲役が確定、服役している。

   が、男性は一貫して犯行を否定しており、再審請求で東京高検が行った鑑定で、被害者の体内から検出された精液のDNAと室内から発見された体毛と一致したという。服役中の男とは別の第3者が、犯行現場に立ち入っていた可能性が出てきたのだ。

犯行現場に別の男が立ち入った可能性

   一審判決は第3者の存在が否定できないとして無罪、二審は第3者の存在を否定して有罪とした。今回の鑑定は確定判決に疑問をなげるものとなった。

   奇妙なのは、もともと精液の血液型が服役囚のものとは違うことがわかっていたにもかかわらず、DNA鑑定をしていなかったこと。被害者が現場へ来る前に別の男性と会っていたため、その男性のものと思い込んだとも思われるが、当時の鑑定技術では判定は難しかった面もあるらしい。

   司会の小倉智昭「空き室であったために、体毛が前に住んでいた人のものである可能性もあるというのが、一審と二審の分かれ目になった」

   深澤真紀(コラムニスト)「容疑の男性は一貫して否認してましたから、まだまだ調べないといけないですよね」

   小倉「状況証拠だけで有罪になりましたからね」

   田中大貴アナ「再審になるかどうかは、まだ時間がかかるようです」

   ネパール人男性は一審で無罪になったあと、不法滞在で強制送還されることになったが、その前に検察が強引に身柄をおさえて二審にもちこんだ。男性は二審で有罪になったとき、日本語で「やってなーい」と叫んだ。再審請求も支援グループが支えている。

   たしかに奇妙な事件で、当時、週刊誌などは被害者女性の身持ちが悪いというような話を大きく伝えたが、実のところ何もわかっていない。新聞報道によると、問題のDNAは警察庁のデータベースには該当者いないという。えん罪とわかっても、他のえん罪事件と同様、事件そのものは振り出しに戻る。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
姉妹サイト