なでしこジャパンのメンバーはきのう(2011年7月20日)早朝から、半日以上もフジテレビとつきあった。早朝の「めざましテレビ」から「とくダネ!」「知りたがり!」、「笑っていいとも!」、さらに「SMAPxSMAP」の収録まで出ずっぱりだ。
控え室までカメラが入っから、彼女たちのトークもつかまえていた。
「日焼け絶対やばいよ」
「おばあちゃんになったらさぁ~」
「人生笑いが多かったってこと、シワが多かったら」
「シミも勲章」
移動の途中では、「こんなにいっぱいしゃべったことない」「PK止めちゃったからねぇ」「止めてなかったらもう、『シーン』ってしたよ」「点取るだけじゃ勝てないんだよ、サッカーは」「レッドカードのおかげだよ」
やっと1日が終わって、「1番良かった番組は?」と聞かれた彼女たち、「SMAPさんと話せてよかった」(川澄奈穂美)、 「小倉さんに会えてよかった」(丸山佳里奈)、「帰ってきて優勝の実感が湧いた」(澤穂希)
そのあと、彼女たちは所属クラブの練習に合流するため、すぐ東京を後にした。宮間あやらは岡山へ、澤らは神戸へ。
岩清水梓「収入は15万円だから実家暮らし」
カメラが神奈川の実家に帰る岩清水梓選手を追った。帰宅は1か月ぶりだった。 両親と3人暮らし。2匹の愛犬が出迎えた。両親へのお土産は金メダルだ。岩手の祖父母も応援してくれていた。だから、ブログに「東北魂」と書き入れた。ワールドカップでも日の丸にメッセージを書いてみせた。
「(実家にいるのは)食事のため。1人暮らしだと品数が減る。サッカーだけの収入はないです。会社なんで15万円くらい。練習ばかりしてるから、使うひまがない」
これが彼女たちの実像だ。
司会の小倉智昭が「きのう彼女たちと話してわかったのは、将来の女子サッ カーを盛んにしたいという気持ちが強いこと。そのためには礎になろうと、頭が下がりますよ」
昼間は働いて、午後4時から練習
岡山・美作市へ戻って、市役所で開かれた報告会に出席した宮間と福元美穂は、そのあと所属する「岡山湯郷belle」の練習場にいた。午後4時はいつも通りの練習開始の時間だ。宮間も福元もボール拾いでもなんでもやる。選手たちはみな働きながらの参加だ。福元も体育協会勤め。プロ契約は宮間だけだ。
小倉「日本の社会人スポーツは実業団が広告塔として使った。お金を出せるうちはよかったが、いまはなくなった」
田中大貴アナ「代表でも、16人のうちプロ登録は5人だけ。あとはみな昼間働いて、夕方から練習する日々。岡山は市から補助が出るのでまだ恵まれている方だと聞きました」
田中が紹介した埼玉の「ASエルフェン狭山FC」は29人全員がアマ。報酬はゼロで、逆にクラブ会費を月に1万円納めなくてはならないという。試合の会場費はホームが負担するので、10万円、15万円に苦しんでいる。神戸や岡山に遠征するときは、何とか安い方法を見つけるのだという。
小倉「実業団の苦しいところより厳しいね」
田中「高校野球より厳しい」
小倉「これで国も少しは考えるんじゃないの?」
あの政府、いまそれどろこじゃないよね。