フジテレビは前夜(2011年7月19日)の「すぽると!」(よる11時55分)、早朝の「めざましテレビ」(朝5時25分)、そしてこの「とくダネ!」となでしこジャパン一色だ。同じネタでようやるもんだ。
「とくダネ!」は街の声を集計した「印象に残るゴール」ベスト5から、佐々木則夫監督のおやじギャグの秘密、○×アンケート、トップアスリートや芸能人からのメッセージと並べて、なんと1時間15分もやった。
「入念に打ち合わせて、ニアと決めた」
なにしろ、映像なら馬に食わせるほどあるのだから、何でもできる。とくにゴールシーンのランキングはよかった。5位がスウェーデン戦の川澄奈穂美(25)のロングシュート。この試合2点目だった。初スタメンについて、佐々木監督は「前の試合で冷静だった。もともとリーグでは得点王ですから。でも、2点とってくれるとは思わなかった」
4位は決勝戦最後のキッカー熊谷紗希(20)。「前でとめていてくれたんで、リラックスしてた」というが、糸を引くようなボールをバーの直下に蹴り込んだ。あそこはキーパーも絶対取れないからみんな狙う。
3位は宮間あや(26)のパス、シュートで見せた驚異のテクニック。ユージーランド戦のフリーキックはむろんだが、アシストではダントツだ。澤穂希(32)も最後のゴールも含めて「3点は宮間のパス」という。
2位はPK戦での海堀あゆみ(24)。とくに最初の足でのセーブ。街の声は「ハンパなかった。マジつき合いたい。女でもほれる、あれは」
海堀は日本選手のPKは見ないで精神統一をしていた。
「見ちゃうとイメージがずれるので、見てなかった」
1位はやっぱりアメリカ戦の最後の同点ゴール。街の声は「あれがまさか入るとは」「本当に感動した」「背中を向けたゴールがすごい」「澤ちゃん」。
澤は宮間のキックは「どこに落ちてくるかわかるので。とくに最後のときは入念に打ち合わせて、ニアに蹴ると決めてあった。入らなくても誰かにあたるだろうと」と話す。それをスタジオで再現した。
難なく右後方にシュート
田中大貴アナが「あれをアメリカゴールだと思って(笑い)」とデーブ・スペクター(タレント)を立たせ、澤にボールをトス。澤は難なく右後方にいたデーブにストライク。もう1度やってもさらに正確だった。さすが。
司会の小倉智昭はアメリカ戦の最後、縦パスが通ったモーガンに体当たりしてレッドカードになった岩清水梓(24)にふれた。
「あれが通ってたら、いまチームはここにいないかもしれない」
岩清水も「これを抜かれたら終わりだと思った」という。確かにあそこはポイントだった。
今後の目標は全員が「ロンドンオリンピック」と「結婚」。澤は「結婚・出産」。佐々木監督だけが「愛犬とのふれあい」だった。
間もなく「なでしこリーグ」が始まり、9月(2011年)からはオリンピック予選に入る。リーグの観客もふえるだろうか。暑い夏を吹き飛ばす力になるか。