車の中で身体を冷やそうと冷却スプレーを使用したところ突然爆発、中にいた男女2人が顔や手足にけがをした。一昨日(2011年7月17日)、茨城県大子町で起きた事故だ。警察では車内にライターがあったことから、スプレーの可燃性ガスに引火したとみて原因を調べている。
安全生活アドバイザーによると、スプレー缶にはLPガスなど可燃性の噴射剤が入っているので、密閉された空間で火のつきやすい状態になっていたとみられるという。
中身はLPGなど可燃性ガス
夏場はスプレーをよく使う。殺虫スプレーや虫よけスプレーの発火事故は昔からよくあったが、最近は熱中症対策にも使われる冷却スプレーや制汗スプレーなどでも起きている。「スッキリ!!」によると、これらのスプレーにはLPガスやジメチルエーテルなど可燃性のガスを使用しているものが多いという。
スプレー缶による事故としては、缶の破裂がある。炎天下の車内や暖房器具の近くに置いて、加熱された缶の内容物が膨張して起こるケースだ。また、密閉された室内に噴出した可燃性ガスがたまり、火気や静電気などで引火して爆発することもある。大子町の事故と似たケースだ。スプレーは車の外か、換気した状態で使ってほしいという。
このほか、スプレー缶のガス抜きによる爆発もある。中身が残っているのに缶に穴をあけようとして静電気の火花などがガスに引火するというもの。
こうした事故防止のために、スプレー缶の裏には「火気と高温」への注意書きがある。炎や火気の近くで使用しないこと、高温にすると破裂の危険があるため、直射日光の当たるところや火気の近くなど温度が40度以上になることころに置かないこと、などといったことだ。
便利なのでついつい気軽に使ってしまい勝ちだが、猛暑の夏、高温や密閉には十分注意が必要だ。