<1年前のワイドショー通信簿>今年は7月21日(2011年)が土用の丑の日(二の丑は8月2日)で、鰻にとっては災難、鰻屋は1年で一番のかき入れ時というわけだが、毎年、この時期にワイドショーを賑わすのが「鰻の産地偽装」だ。なにしろ、中国・台湾などからの輸入物に比べて、国産は数倍の値段で取り引きされるから後を絶たない。
去年の7月16日のテレビ朝日系「スーパーモーニング」(当時)が取り上げたのは、台湾産を国内産と偽って販売していた卸業者が、2年前の偽装騒ぎでは「われわれ正常な取り引きをしているところは非常に迷惑なんです」などとしゃべっていたという話。この業界にとって「偽装」は日常茶飯で、まるで罪悪感などないことを浮き彫りにした。フジテレビ系「とくダネ!」(2010年7月16日)は「うなぎ産地偽装 消費者は見破れるか」。結論は「見破れない」で、「業者を信用するしかない」「国産も輸入も味に対して変わりはない」という拍子抜けするオチだった。ならばいっそ輸入物のこんなのはどうだ!とTBS系「朝ズバッ!」(2010年7月26日)が紹介したのがオーストラリア・タスマニア産のうなぎだった。天然物なのだけれど、大きさが普通の4倍。厚さも脂ののりもハンパじゃないようで、司会のみのもんたは恐る恐る口に入れ、「まあ、味はそれぞれだから…」というのが精一杯だった。よっぽどまずかったんだろうなあ。(テレビウォッチ編集部)