汚染エサの肉牛42頭―福島原発から80キロの「検査対象区域外」

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   東北・北関東の畜産農家から「これでは風評被害を食い止めるのはムリ」という悲鳴があがっている。新たに福島県浅川町の畜産農家の稲わらから、国の基準の73倍に当たる1キロ当たり9万7000ベクレルという高濃度の放射性セシウムが検出された。

   この農家は福島県白河市の稲作農家から購入した稲わらを4月上旬から餌として与え、42頭がすでに出荷されていた。出荷先は、横浜(14頭)、東京(13頭)、仙台(10頭)、千葉(5頭)で、このうち仙台の1頭は食肉処理されて岩手・花巻、山形・酒田、宮城・石巻の各市に流通され、現在その後の追跡調査が行われている。

73倍もの放射線

   計画的避難区域などの肉牛は、出荷の際に牛の体表面の検査と餌の管理状況をチェックすることになっているが、浅川町の畜産農家は対象外だった。浅川町や稲わらを購入した稲作農家のある白河市も、福島第1原発から70~80キロ離れていて、隣は御用邸のある栃木県那須町。

   吉川美代子(TBS解説委員)は「チェルノブイリ事故では100キロ離れたところでもいろいろ検出されていた。70~80キロなら当然」と国や県の検査の甘さを指摘する。海老原嗣生(コンサルタント)も「原発から75キロ離れたところが栃木県境でしょ。そこで73倍もの放射線ですから、これは怖いなと思いましたね。栃木も埼玉も危ない。県境は関係ないですからね」と話す。

   司会のみのもんた「食べちゃった人はどうすればいんでしょ」

   与良正男(毎日新聞論説副委員長)は「いざこうなった時の態勢ができてなかった。農水大臣は『2度とないように』と言っているが、そういう言葉はもはや信じられない」と吐き捨てた。

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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