いざとなると、やっぱり女は強い。日本時間きょう(2011年7月14日)未明に行われたサッカー女子ワールドカップ準決勝で、なでしこジャパンがスウェーデンを3-1で破った。日本初のメダル、金か銀である。
ドイツに勝った勢いか、平均身長差10センチというスウェーデンにゲームを作らせなかった。前半、パスミスをつかれて先制されたが、19分に川澄奈穂美が取り返して、タイのまま後半へ。
後半も日本がずっと押し気味で推移。連続攻撃のこぼれ球を澤穂希が頭で合わせて2点目。さらに、キーパーが前へ出てはじいたボールを川澄ががら空きのゴールへロング シュートを蹴り込んで勝負を決めた。まさにスーパーゴール。川澄はこの日が初のスタメンだった。
震災支援ありがとうという横断幕
フジテレビはこの試合を中継していたから、もう大変だ。みんなテレビにかじりついていたらしい。
司会の小倉智昭「最初1点入れられたときは、オッと思ったんだけど」
笠井信輔アナは「川澄選手が2点入れた。身長157センチ」と、同じ背丈の中野美奈子アナを見やって、「こんな小ちゃくて!」
とにかく、なでしこジャパンには勢いがある。対ドイツ戦でも、丸山桂里奈がここ1発をきっちりと決めている。佐々木則夫監督の采配もことご とくあたっているようだ。
田中大貴アナがユニフォームを着ていたが、何か変だ。首のところのパッチがピンク色。サイズも小さい。
田中「女性用しかないんです」
小倉「われわれが着たらへそまでになっちゃう」
小倉は試合を見ながら泣いたらしい。
「まだ準決勝なのに、わたしなんか泣けてきちゃって。選手たちが喜ぶより先に、震災への支援ありがとうという横断幕をかかげて、これも泣けた」
ゲストは松木安太郎と元代表の荒川恵理子。
松木「うれしいですね。あれだけの大型チームをやっつけたんだから、自信につながる」
荒川 は「すごすぎる、のひとこと」
「できればあそこにいたかった?」と聞かれ、「はい」
番組は延々と選手紹介やらお母さんのインタビューやらを流したが、「エッ!」と思ったのは、鮫島選手はこの3月まで福島第1原発で事務をやっていたんだそうだ。その後、サッカーを続けるかどうか悩んでアメリカに渡り、踏ん切りをつけて今大会に臨んだという。
決勝相手アメリカは「小さい選手苦手」
こうなると、次の試合が気になる。アメリカとの対戦成績は0勝21敗3分け。北京五輪でもベスト4に入りながら、アメリカに2-4で敗れた。その1点は荒川が入れている。
荒川も「パワーと高さ」という。
田中「アメリカはひと言でいうと男です」
戦略について松木は「細かいパスと運動量」という。大型チームは攻撃が単調なので、「小さいのが点を取るとあわてる」と話す。
番組終了直前にアメリカ戦にかける選手たちの声が入ってきた。
鮫島彩(24)「金と銀では天と地の差があるので、ここまで来たら絶対に優勝したいです」
宮間あや(26「決勝に進めたことはうれしいけど、次を勝ってこそ、今までの5試合の意味や価値が出てくると思うので、もう1度気持ちを引き締めたい」
澤穂希(32)「今も夢を見ているような…。ずっと目標であったメダルだったので。ここまで来たら頂点を目指して頑張りたいですし、決勝をアメリカとできるって、サッ カーの神様が導いてくれたかなっていう気がする」
小倉が「金か銀かなら、そりゃ金の方がいいけどな」と妙にしんみり。