「原発事故でエサ流通止まり屋外のわらを…」セシウム牛飼育農家

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   福島県南相馬産の牛から基準値を超えるセシウムが検出された問題では、同じ農家からすでに出荷された牛が少なくとも10都道府県に流通していたことがわかったという。

   なぜ牛は汚染されたのか――は、昨日(2011年7月11日)の放送では謎だったが、その直後にエサが急浮上。問題の農家は原発事故後に、屋外に置かれていた稲わらをエサに与えていたという。そのわらからは高い放射線量が検出された。

   福島県などでは、事故後、屋外のエサは与えないように指導しており、エサの保管場所などについての聞き取り調査も行われていた。問題の牛は、こうした「検査」をクリアしていたという。

全頭検査は無理

   番組によれば、この農家は、原発事故の影響で、市内の物流がとまってしまったため、やむなく屋外のエサを与えていた時期があったと説明しているという。それを聞いて、「農家の方に『なにやってんだ』とは言いづらいところがありますね」と司会の羽鳥慎一。コメンテイターでゲーテ編集長の舘野晴彦が「致し方ない部分は多々ある。当時は正確な情報、知識もそんなになかっただろうから、その部分は責められないですね」と同調する。

   「誰を責める、個人を責めるではなく、国が私たち消費者に安全だという根拠を示してほしい」(吉原珠央・イメージコンサルタント)などと、国や行政の怠慢を責めるとともに、「全頭検査」を求める声が相次いだ。

   しかし、放射線の専門家、大谷浩樹・首都大学東京准教授によれば、時間、予算、流通の遅滞などの点で「(全頭検査は)非常に厳しい」という。

文   ボンド柳生| 似顔絵 池田マコト
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