やらせメール発覚で頓挫した九州電力玄海原発(佐賀県玄海町)2、3号機の再稼働問題で、佐賀県主催による県民説明会が今月(7月)8日(2011年)夜に再び開かれ、原子力安全・保安院や経済産業省など国の担当者が出席した。今回の説明会は、6月26日(2011年)の住民説明番組が参加住民を7人に限定したうえ、やらせメールまであったことことなどから、続編として県が企画したものだ。
「ストレステスト内容・時期申し上げられない」
説明会には前回も参加した住民のうち4人がパネリストとして再び出席。公募で選ばれた県民ら約450人が参加した。説明役の原子力安全・保安院の山本哲也課長は「地元に大変な混乱を与え謝罪します」と頭を下げたが、説明内容は従来の緊急安全対策の繰り返し。ストレステストについて聞かれても、「内容や時期は現段階では明確に申し上げられない」と説明しない。参加者から「どうして安全宣言の前にテストをやらないのか」と質問されても明確な説明はなかった。
パネル討論では、進行役を務める寺崎宗俊・佐賀新聞編集主幹が「九電のメール事件。あえて『事件』と言わせてもらう。さもしい発想で残念だ」と九電を痛烈に批判。急きょ政府が実施を決めたストレステストも、「何をいつまでにやるのか。何も分かっていない」と疑問を呈した。
文
ナオジン| 似顔絵 池田マコト