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<X-MEN:ファースト・ジェネレーション>コミック原作の大ヒット映画「X-MEN」シリーズ最新作。ミュータントと人類との戦い・共存を描いた本作では、組織のボス・プロフェッサーXとマグニートーの誕生秘話が明らかとなる。
1944年。マグニートーこと幼いエリック(マイケル・ファスベンダー)はナチスの迫害を受けていたが、自分の持つ「磁力念動」の能力を謎の男ショウ(ケヴィン・ベーコン)に見出される。しかし、その代償として母親を目の前で殺され、強制的に能力を強化する教育を施される。18年後、成長したエリックはショウへの復讐の機会を狙っていた。
一方、プロフェッサーXこと幼いチャールズ(ジェームス・マカヴォイ)は、裕福な家庭で育ち、身寄りのない青い肌の変身能力を持つ少女レイヴン(ジェニファー・ローレンス)を妹のように育てる心優しい少年であった。人の心を読む「テレパシー」能力を持ち、遺伝子学の天才であり、若くして大学教授となる。2人は謎の男ショウが企てる恐るべき計画を阻止しようと運命の出会いをする。監督は「キック・アス」のマシュー・ボーン。
さまざまなミュータント見せる演出ニクイ
「X-MEN」シリーズを知らなくても、話に自然と入り込めるアクション大作。見ていてわくわくする映画に久々に出合った。シリーズの起源を描いた本作だが、非常にテンポがよく、つじつまが合うように仕上げられた設定に驚く。
個性豊かで、さまざま能力をもつミュータントたちが出てくるが、主演の2人だけでなく、どのキャラクターにもスポットが当てられる演出がニクイ。相手そっくりに変身し、空を飛び、心を読み、潜水艦を持ち上げ、瞬間移動もする。もうなんでもありのミュータントたち。しかし、彼らは自分の能力、外見に苦悩し、差別されていた。
人類は進化したはずなのに、その人類による迫害が悪役・ショウの原動力になっている。「ミュータントは誇り」というレイヴンの言葉が美しく聞こえる仕掛けになっている。
人気のカメオにもご注目
脚本は素晴らしいと言えるが、強いて言えば、エリックとチャールズの理想がそれぞれ異なり、それが2人の対立につながるという設定に少々疑問を感じた。2人が育った環境があまりにも異なるため、同じ理想を描けないのは当然だと、物語中盤から感じてしまうからだ。とくにエリックの負った心の傷はとうてい癒せるものではない。
そんな2人の間にも深い絆が生まれ、それゆえに激しく敵対していく部分にもっと説得力が欲しかった。それがこれからのシリーズにも影響していくからだ。シリーズで最も人気のあるミュータントのカメオ出演にもご注目していただきたい。
PEKO
おススメ度☆☆☆